
IT技術の進歩により、近年の日本では、さまざまな業界でデジタル化やDXが進んでいます。
しかし、長らく図面や報告書を手作業で作成・使用し、職人間の技術継承も現場で行うのが当たり前とされてきた電気工事業界では、ほかの業界に比べてDX推進が遅れているとされています。
そこで今回は、電気工事業界におけるDXの必要性や導入するための一般的な手順、また導入時の注意点等についてまとめて解説していきます。生産性や業務効率の低下、人手不足等の課題を抱えていて、DX化を検討しているという電気工事会社の方は、ぜひ参考にご覧ください。
DX(デジタルトランスフォーメーション)とは
まずはDX(デジタルトランスフォーメーション)とは何か、改めて確認していきましょう。
DXとは、デジタル技術の導入を通して企業が抱える課題を解決するとともに、ビジネスモデルやビジネスプロセスをより良いものに変えていくこと、革新していくことです。混同されることが多い「業務のIT化」との違いとしては、以下が挙げられます。
DXとは | デジタル技術の導入により、企業が今抱える課題解決はもちろん、事業や会社の仕組み全体の変革を目指すこと。 |
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IT化とは | デジタル技術を活用することで、企業が抱える各課題の解決(業務効率向上等)を目指すこと。 |
電気工事会社におけるDXの具体例
電気工事業界において、IT化やデジタル技術の導入によって課題の解決、事業の変革を目指すというのは、具体的に何をすることなのでしょうか。以下に、電気工事会社におけるDX施策の具体例を紹介していきますので、自社のDX化をイメージする上での参考としてご確認ください。
- 書類作成や写真の整理、登録といった事務作業をアプリで行えるようにする
- 案件に関する情報の記録・共有・交換を、アプリで一元管理できるようにする
- 電気工事に関わる事例や技術、知識等についてソフトで学べるようにする
電気工事業界におけるDXのメリットや必要性について

近年の電気工事業界、建設業界では、長時間労働の常態化が問題視されてきました。またそのような実情を受けて「工事関係の仕事はきつい」というイメージが定着したこと、そして職人の高齢化が進んでいることから、人手不足や若手人材への技術継承ができないことに悩む工事業者も増えてきているのです。
このような業界全体が抱える問題・課題を解決するには、業務効率化や生産性向上を達成して長時間労働を是正するとともに、職人にかかる身体的・精神的負担を軽減して、電気工事の仕事を魅力的な職種へ変えていく必要があると考えられるでしょう。
ITツールやアプリを使って事業の変革を目指すDXは、長時間労働や人手不足に悩む電気工事業界にとって非常に有益な施策だと言えます。DXは、電気工事をはじめとする工事関係業界の課題解決のために不可欠な手段の一つだと理解しておきましょう。
なお、DX推進によって電気工事会社が得られる具体的なメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 現場の進捗管理や事務作業、資料・写真の整理等、業務全体を効率化できる
- 社内外での案件情報の共有がスムーズになり、伝達の際のミスを削減できる
- 現場の進行管理や人材育成をDXすれば、少子高齢化による人手不足を補える
- DXで電気工事士のイメージを変えられれば、若手人材の確保や技術継承につながる
電気工事をDX化するための一般的な手順を紹介
ここからは、電気工事業者が自社にDXを導入する一般的な手順について、紹介していきます。
自社にDXを取り入れるための段取りやスケジュールを具体的に考える際の参考として、お役立てください。
- 現状の業務フローや作業内容、課題について、各部署の担当者にヒアリングを行う
- 現在の業務のうちDXによって効率化が可能なもの・課題解決できるものを洗い出す
- 2で洗い出した作業のうち、デジタル化しやすいもの・できるものからDX化していく
- DX導入後、どのように作業効率や社員の負担感が変化したかを聞き取り、調査する
- 調査結果をもとにDX化によるデメリットがあればリストアップし、適宜改善していく
電気工事をDX化する上での注意点
電気工事会社が抱える課題の解決に効果的なDXですが、急速に進めると現場の社員が混乱し、失敗してしまう恐れがあります。どんなに便利なツールでも、一度にたくさん導入すると使い方や導入のメリットを社員に理解してもらえず、ただただ混乱と業務効率の低下を招くという結果になり兼ねません。
DX化を進める際は、大枠の業務フローや作業内容を変えずに取り入れられるところから、また普段使っているチャットツールやSNSに近い操作性のツールから始めてみると良いでしょう。
導入すれば現場の業務効率化に役立つ!DXツールの例

ここからは、電気工事のDXに役立つツールの具体例として、電気工事会社様のDXトータル支援サービス「DEN-UP(デンナップ)」へのお申込みでご利用いただける4つのアプリについて、紹介していきます。
電気工事会社で活用できるDXツールやアプリのイメージが湧かない、自社をどのようにDX化していけばいいのかわからないという方は、ぜひ参考としてご覧ください。
【電気工事のためのDXツール例1】 KANNA
KANNAは、案件別に顧客や物件、現場情報を一元管理するためのアプリです。これだけで以下の業務をすべて行えるため、導入すれば、業務効率の向上や連絡ミスの削減につながります。
- 図面や写真等、案件に関わる各種資料の管理
- 工事のスケジュール共有や進捗状況の登録
- 日々の工事内容や工事に関する報告事項の記録
- 上記のような情報のリアルタイムでの共有
- チャット機能を使った関係各所とのやり取り
一般的なSNS等と操作性も近いため、特に何からDXに着手すべきかわからない、直感的に使用できるDXツールを探しているという電気工事会社様におすすめです。
【電気工事のためのDXツール例2】 PhotoManager
PhotoManagerは、写真を図面に紐づけて管理できる現場写真管理ツールです。スマホで電子小黒板アプリを起動して写真撮影すれば、図面と紐づけて保存することができるため、各工程の写真の撮り忘れや管理の手間を削減し、事務作業や情報共有を効率化できます。
このツールがあれば、電気工事の現場に毎回黒板とカメラを持参する必要がなくなりますよ。
【電気工事のためのDXツール例3】 電気工事のまなび場
日本全国の電気工事のプロたちが、実体験の中で学んだ知識やノウハウ、事例を動画で学べるほか、電気工事用語の検索機能や、基礎知識を習得するためのゲーム機能も備えたアプリです。
特に、新人や若手の職人に教科書やマニュアルだけでは伝えるのが難しい現場の段取りや、実体験に則した学びを提供する方法を探しているという場合におすすめです。
【電気工事のためのDXツール例4】 CraftBank
2万社以上もの登録業者の中から、保有資格や実績等を確認した上で、工事案件や協力業者を探すことができるビジネスマッチングツールです。人手不足でなかなか新規案件や協力会社を探す時間が取れない、でも仕事量を増やしていきたいと考える電気工事会社様におすすめです。
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DEN-UPは、電気工事会社様に寄り添い、課題やお悩みをDXで解決するためのトータル支援サービスです。異なる機能を持つ以下のアプリケーションをまとめてご利用いただけます。
- 施工管理に役立つ「KANNA」
- 写真管理ができる「PhotoManager」
- 人材育成を支援する「電気工事のまなび場」
- ビジネスマッチングの「CraftBank」
なおDEN-UPなら、各ツールで登録した案件を紐づけて管理・閲覧できる「DEN-UP
ConnecT」という独自機能を使ってKANNAとPhotoManagerを連携させることにより、案件情報と現場の写真を一元管理することも可能です。
「DXに興味があるけど、何から始めればいいのかわからない」「直感的に使用できる、操作しやすいツールでDXを進めたい」とお考えの電気工事業者様は、電気工事にまつわる業務の効率化と生産性の向上、人手不足解消に役立つDXツール・DEN-UPの導入をぜひご検討ください!
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